SSブログ

青山学院 「青山マーケティングシンポジウム2010」 [勉強・研究]

実は今日は、5月からとても楽しみにしていたシンポジウムに出席してきました。

『青山学院大学 青山マーケティングシンポジウム2010』
(これも、次男のお陰です・・・)

青山マーケティングシンポジウム2010

今までずっと、25年近く、医療現場で営業畑を突っ走ってきました。

前々職、大卒で初めて就職した医療機器メーカーは研修もとてもしっかりしていて、社内には「研修センター」があり、私たち新人は、医療・医療機器・毒物劇物等薬剤等々、みっちりと教育されました。
もちろん、ドクターもスタッフの一人で、循環器関係、脳神経関係は、かなり専門的な教育を受けました。

本社での研修期間を終え、営業現場に放り出されたのが、1983年の秋口・・・
それからは、節目節目(肩書きが付く時期や、管理職に昇格する時期)で、いわゆる外部の「研修屋」の研修を2泊3日等で受けてきました。
内容はほぼ「IQC」・・・ 問題解決や目標達成のためのストーリーを色々な手法で考え実践し、チェックする・・・

でも、今考えると、当時は「市場、マーケティング」という考え方は、まだ浸透していなかった・・・
一匹狼」的な、営業手腕が優れた上司・先輩について歩いて、顧客に顔を覚えてもらい、セールストークを覚える・・・
同時に、ユーザーニーズも把握して、本社にフィードバックする・・・

そんなことでずっと営業をしてきました。

今、自営業を始めて丸2年が経ちました。
自営になって、「大企業の看板」が無くなったこと を実感し、自分一人だけだと、とても弱い存在なんだ ということを身にしみて実感しています。

毎日、手探りでできるだけ効率良く仕事をこなす・・・ アプローチの方法を試行錯誤でトライしてみる・・・ ITをフルに活用する・・・・
こんな毎日を過ごしていますが、そんなときに、今日の、「シンポジウム」の案内が届き、すぐに参加の申込みをしていました。

私は、いままでキチッと「マーケティング」や「経営学」ということを学んだことがありません。
その時その時に話題になった本は、できるだけ読むようにはしてきました。
でも、なかなか奥が深くて、どこから手をつけて良いのかもよくわかりませんでした。

情報処理技術者」の資格を取るときに、「本当に初歩的な」マーケティング の概念を自習しました
今まで手探りと経験でこなしてきたことを、初めて「系統立てて」学びました。

これは、自分にとって ちょっとだけ視界が開け、でも自ら実践してきたことだから、とてもすんなりと吸収できた・・・

そのことが、今回のシンポジウムで、更に深く学べる・・・
これは、本当に楽しみで楽しみで、待ち望んでいたシンポジウムでした・・・

また、今日は梅雨の間の「夏日」で、天気もよかった・・・

久しぶりに、電車に乗って、渋谷から青学まで歩きました・・・

 

シンポジウムの会場は、青山学院大学 本学(青山)の、「ガウチャーメモリアルホール」です。
ガウチャー・メモリアルホール内の教会です

 

12:30開場、13:00シンポジウム開始。
応募枠は400名。
結構いっぱいになりました。
高校生から、70歳代の方までの参加者だったそうです。

青山マーケティングシンポジウム

 

マーケティングシンポジウム趣旨

 

受付を済ませると、和訳されたパワーポイント資料と、同時通訳レシーバを手渡されます。

当日資料と、同時通訳レシーバ

12:30開場だったのですが、ちょっと早めに受付を済ませると、もう、パイプオルガンの演奏が始まっています・・・

講演内容は、まだとても消化し切れていないので、この記事では詳細は書けないのですが、とても感銘を受けたのは、今回のメインゲストスピーカーである、
ノースウエスタン大学 名誉教授 Don E. Schultz 氏(ドン・E・シュルツ教授)
の講演でした。

内容もさることながら、さすが「マーケティングの権威」・・・
このような見事なプレゼンは、今まで聴講したことはありませんでした。

様々な医科学会で、それぞれの分野での「権威」とされているドクターの基調講演や、ディスカッション、シンポジウム、パネルディスカッションはかなり聴講してきました。

でも、今日のシュルツ教授のプレゼンを拝聴し、何が今までと大きく違うのか・・・ と、考えました。

医科学科でのシンポは、聴講者も専門家ばかり・・
なので、「事実」を「正しく」伝えることで、評価されます。

そこには、「プレゼン能力」という評価は、あまりなかったような気がします。
「データ」がいかに斬新か 分析能力が斬新か が、評価のポイント でした。

ところが今日のような、私たち「素人」相手に、先進的な「マーケティング」の概念を発表するためには、

  • まず発表内容をかみ砕いて、素人にもわかりやすく説明する
  • 知らないうちに引き込まれてしまうような話術
  • わかりやすいパワーポイント作り

これが、本当に見事にできあがっている。

しかも、実は、シュルツ教授の前に約40分、青学のマーケティング学科主任教授の講演もあったのですが、舞台向かって左側の演台のマイクを使っても、ちょっと聞き取りづらい部分がありました。
そして、私が今まで見てきたように、その演台からはひとつも離れずに、講演をするスタイル・・・
医学界と一緒ですね。

それが、シュルツ教授は、まず「地声」がとてもよく通る。

で、演台にジッとしていない・・・
例えばオバマ大統領が演説をするようなとき、あるいは、Appleのスティーブ・ジョブズ氏が新機種発表をするようなとき、特に力を入れたい部分になると、演台を離れて片手を置きながら、さらには舞台中央に出てきて地声で演説をしたりしますね。

まさにこれと同じで、強調ポイントになると、自然に演台を離れて、舞台の前の方にでてきて、パワポの影にならない程度に講演を続ける・・・
もちろん、「地声」です・・・ 本当によく通る声・・・ 両手もとても上手に利用する・・・

これは、自分でも気が付かないうちに、話しに集中してしまう・・・ 引き込まれる・・・

ただ・・・ 
レシーバでの同時通訳は、やっぱり慣れないと聞きづらいでした。
私は、同時通訳を聞きながらの講演聴講は初めてでしたが、わからないなりにも、「今のところ、ちょっとニュアンス違うんじゃないのかなぁ・・・」なんてことが気になってしまって、でも、全く無しだとさっぱりわからないので、慣れないながらも、結果的にずっとお世話になりました・・・

首相が国連外交等で、同時通訳を聞きながら相手国と折衝をしますよね・・・
あれって、やっぱり、通訳なしで、自分で理解して正しい言葉で応酬する のが正しい って、実感しました。

・・・またまた長い記事になってしまいました。

とにかく今日はとても有意義な時間を過ごしました。
始めの写真にあるように、「かなり古い」ボイスレコーダーで、講演は録ってきているので、また聞き直してみます。

とにかく、「マーケティング」 もっと深く学びたい・・・ これが実感です。

 


nice!(7)  コメント(13)  トラックバック(0) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 7

コメント 13

のろ

むーん。難しそう・・・。でも、うまく引き込まれちゃうのかな?(^_^;)。
マーケティング能力、も学べるんでしょうし、プレゼン能力も学べるんでしょうね。
by のろ (2010-07-11 17:33) 

ソニックマイヅル

同時通訳レシーバーの仕組み、前々から気になっていました。
右からと左からと別れて聞こえて来るのでしょうか?^^;

by ソニックマイヅル (2010-07-11 18:49) 

mistta

今晩は。学生時代に勉強するのもいいですが、社会人に
なってからの勉強は”実社会”に触れているだけに、より
興味を持って勉強出来そうですね。羨ましい体験です。
by mistta (2010-07-11 19:54) 

たかれろ

新しい興味&意欲が湧いてきましたね^^
by たかれろ (2010-07-11 22:28) 

hidechan

のろさん、おはようございます。
このような勉強をキチッとしたことのない私にとっては、ちょっとハードルが高かったのは事実ですが、でも逆に、今まで自分で手探りでやってきたようなことも多かったので、非常に勉強になりました。
さらに、「現状の分析」だけではなく、来年・再来年に向けての方向転換・キーポイント等の解説もあったので、良い経験でした。

このシンポジウムは、毎年1回開催されるので、また、来年の今頃も、同じような記事を書かせていただいていると思います・・・

プレゼン方法 についての講演はありませんでしたが、すべてが「インパクトのあるプレゼン」の見本でした。
とても勉強になりました。
by hidechan (2010-07-12 07:44) 

hidechan

ソニックマイヅルさん、おはようございます。

今回、同時通訳を行った企業は、(株)サイマル・インターナショナル という、通訳・翻訳等、「バイリンガル」を主とする企業でした。(毎回、ここが協賛しているようです)
URL:http://www.simul.co.jp/

私も、今回のように同時通訳レシーバを聞きながらの聴講は初めてでしたので、比較 ができないのですが、今回 貸与されたレシーバは、記事内の写真のように、フック型のイヤホンはひとつだけ レシーバにチャンネルが2チャンネル設定されていて、1chが同時和訳、2chが、同時英訳 という設定でした。

なので、同時通訳のボリュームを適当に調整して、会場内の演者の英語の声と、イヤホンからの同時通訳が聞き取りやすいようにしました。

記事内 ガウチャーホール の写真 左側に、よく見るとガラス張りのブースがあります。
ここで、演者、パワポを見ながら、同時通訳をしているようでした。

シュルツ教授の講演時間は丁度1時間。
パワポのスライドは64枚。
なので、結構画面展開は早くて、ついていくのが大変でした。

私は経験上、パワポ1枚 大体2分~3分くらい(ページに、アニメーション効果を結構入れるので)かけて説明するのが、相手も自分もわかりやすい・・・ だから、1時間もらえるなら(こんなに時間がもらえることはありませんでしたが)、多くても30ページに押さえる ようにしてきました。

1時間の講演の間に、(もちろん切れ目無く)同時通訳の女性の声が3回変わりました。
これまた、それぞれ微妙に、「聞きやすい」「わかりづらい」がありました・・・
by hidechan (2010-07-12 08:23) 

hidechan

misttaさん、おはようございます。
仰るとおりでした。
手探りで遠回りしながら色々とやってきたことを、今回は、系統立ててキチッと見直すことができたような気がします。
さらに、IT社会の今後の展開 それに対するマーケティングの考え方 も、ほんのちょっとだけ勉強できました。

現代型の「マーケティング」という考え方は、1990年代に、今回のシュルツ教授が提唱した理論だそうです。
なので、まだ20年・・・
しかもその変化のスピードは劇的に上がっている。

毎年毎年、新しい考え方がでてきてもおかしくない社会なんですね。
なので、私たちも、常にアンテナを張り巡らせていかないと、気が付かない間に乗り遅れている・・・ ということになりかねない。
大変な時代です。
by hidechan (2010-07-12 08:31) 

hidechan

たかれろさん、ありがとうございます。
・・・実はそうなんです。

というか、サラリーマンの時は、ある意味、研修等は会社に任せっきり という状況だったかなぁ・・・ と、今になって思います。
言われるままに、嫌々出席・・・ 
私の場合は、仕事の忙しさにかまけて、資格に対してもあまり貪欲ではなかった・・・ 
これが今、最も後悔していることろです。

で、自営を始めると、初歩的なところからキチッと理解できていないと何もできない・・・
だから、手探りで遠回りすることがとても多いのが現状です。
それはそれで、無駄にはならないのですが、今回のように、まとめて学べるチャンスはなかなか得られません。

特にマーケティングに対しては、自分でも驚くほど、「知りたい」「勉強したい」欲求が高まってきているところでした。
なので、講演中の写真を撮るのも忘れるほど(!)、久しぶりに集中しました・・・


by hidechan (2010-07-12 18:15) 

大将

これまたうらやましいすばらしい経験をされたようですね
大将が思うに
本当に物事に精通した人は
それを理解していない人やわからない人に
理解できるように説明が出来るんですよね
専門用語を羅列して難しい事を難しいまま説明をするのは
説明する本人がそれを理解できていない状態で
自己満足するための説明
これほど退屈な事は無いです
人は物事を少しでも理解できる光明、道筋を見つけることの出来る
言葉に出会ったときにその物事に興味を持ち
引き込まれる物だと思います
そんなことを思い、この記事を読まさせて頂くと
とても素敵でうらやましい時間を持てた事を感じます
by 大将 (2010-07-12 23:43) 

hidechan

大将さん、ありがとうございます。

「人がわからないところにいかに早く気が付くか」
「それに気が付いたら、どうしたらわかりやすく説明できるか」

これって、とても大切なことだと思います。
さらに、「自分本位」でプレゼンしている限りは、きっとそんなことには気が付かない。
「わからない方が悪い」なんて声も聞こえてくる・・・

大将さんがおっしゃるとおり、「自己満足」でしかない・・・

今回のシンポジウムは、何しろ「英語」だったので、とてもハードルが高いことは覚悟していましたが、でも、結果的に、「英語」のハードルの高さは、「人を引き込むプレゼン手技」で、十分カバーされたような気がしています。

もちろん、私もネイティブのビジネス英語が、通訳無しで理解できるほど語学力はありません。
でも、今回初めて「同時和訳」のシステムを利用させていただいて、演者の言葉がちょっとわかるところも若干あって、更に今回は、ITに関するテーマでもあったので、いわゆる専門用語も多々あったため、自分でも思っていた以上に全体像が見えたような気がしています。

外国人のプレゼン、本当に「かっこいい !」
何よりも、これが第一印象・・・

本当に かっこいいですよ!!
あんなプレゼン、一度はしてみたいです。
by hidechan (2010-07-13 22:14) 

井上酒店

相変わらず、勉強熱心ですね。僕は今、逆に感性だけで動いている気がします。これからの世界、マーケティングは大切でしょうね。頑張って下さいね!!
by 井上酒店 (2010-07-16 10:37) 

hidechan

井上酒店さん、ありがとうございます。

>逆に感性だけで動いている気がします
これって、とても大切なことだと思うんです。
そして、感性で動ける ということは、「経験」があるから。
感性を磨く には、経験を積むしかない から。

今の私は多分、不安なんだと思います。
本当に、今の自分のやり方で良いのか・・・
間違った方向に進んでるんじゃないのか・・・
・・・
なので、自分の判断に自信を持ちたいから、特に最近、今回のようなシンポやセミナーに対して妙に貪欲になっています。

マーケティング、とても大切です。 改めて実感。
しかも、スピードが必要。

シュルツ教授曰く、
「マーケティングは、競争相手や競合企業のスピードに合わせるのではなく、顧客ニーズのスピードに対応しなければならない。」

「もはや、伝統的な売り手からの一方通行の説得型マーケティングの時代は終焉を迎えた。
そろそろ、一方的に話しかけるのはやめて、顧客や見込み顧客に耳を傾けよう・・・」

・・・とても説得力があるし、かみ砕いて説明していただいたので、なんだかこうやって教えてもらえれば、できそうだなぁ・・・って。

私も早く、「感性」でお仕事ができるようになりたいです。
今後とも、よろしくお願いします。
by hidechan (2010-07-16 17:58) 

hidechan

Azumino_Kakuさん、ご訪問&niceありがとうございます。
こんなシンポでの聴講、とても勉強になります。
by hidechan (2010-07-25 22:53) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。