「普通救命講習(横浜市消防局)」を受講してきた。 [勉強・研究]
長く医療機器メーカーや医用システム関連企業に籍を置かせてもらっていたおかげで、
若干は医学知識は残っているのだが、いかんせん「知識」のバージョンアップが
なかなか追いつかない。
IT分野と同じように医学やME機器の進歩は非常に早く、基礎を押さえているだけでは
なかなか理解できないようなことが非常に増えてきていて、
何とかしなければ・・・と、焦る日々。
で、今日はその中のひとつ、「救命救急処置」と「AED」について勉強し直してきた。
横浜だけのことなのかも知れないが、受講予約がなかなか取れず、今日の予約も先月初めにようやく取れた。
受付で、テキストを受け取る。
平日、9時~12時、しかも、自宅から近い会場は予約が取れず、電車で1時間ほどの会場へ。
若干早めに到着。
定員は20名。
会場はこんな感じ。
ガイダンスの後、イスを片付けて、4人グループに分かれ、人体模型で実習開始。
(実は前々職時は、高規格救急車へのME機器搭載営業専門部隊があって、そこから、救急救命士育成のための機材も扱うようになりました。 その頃は国産はほとんどなくて、「外国人」(ニックネーム ケリー君)のトレーニング用人体模型も輸入販売をしていました。 彼は多彩な能力の持ち主(!)で、胸骨圧迫、人工呼吸はもちろん、気道確保の挿管トレーニング、静脈注射のトレーニング、瞳孔反射のトレーニング等々で、大活躍でした。 もちろん体重も、外国人同様(!)。 営業が大変でした。)
(実は前々職時は、高規格救急車へのME機器搭載営業専門部隊があって、そこから、救急救命士育成のための機材も扱うようになりました。 その頃は国産はほとんどなくて、「外国人」(ニックネーム ケリー君)のトレーニング用人体模型も輸入販売をしていました。 彼は多彩な能力の持ち主(!)で、胸骨圧迫、人工呼吸はもちろん、気道確保の挿管トレーニング、静脈注射のトレーニング、瞳孔反射のトレーニング等々で、大活躍でした。 もちろん体重も、外国人同様(!)。 営業が大変でした。)
記事で、AEDの事を連載させていただいたのですが、私が講習を受けた心肺蘇生(CPR)の知識は古く、
特にここ数年で、また改訂される予定。
加えて、AED操作は、前々職で講習を受けた(実際に取扱をするために)が、
新しいガイドラインに沿った使用方法は正式に学んでいなかった。
国内の「日本版救急蘇生ガイドライン」は、
AHA(American Heart Association : アメリカ心臓協会)の
ガイドラインを元に作られていて、そのAHAのガイドラインが よりわかりやすい方法へと遷移してきている。
特にここ数年で、また改訂される予定。
加えて、AED操作は、前々職で講習を受けた(実際に取扱をするために)が、
新しいガイドラインに沿った使用方法は正式に学んでいなかった。
国内の「日本版救急蘇生ガイドライン」は、
AHA(American Heart Association : アメリカ心臓協会)の
ガイドラインを元に作られていて、そのAHAのガイドラインが よりわかりやすい方法へと遷移してきている。
これまでのCPRを否定するのではなく、
一般市民が、よりわかりやすく、緊急時に躊躇することなく対応できるように との変更だ。
一般市民が、よりわかりやすく、緊急時に躊躇することなく対応できるように との変更だ。
今回講習を受け、
「確かに非常にシンプルでわかりやすい方法になってきている」 ということを実感した。
「確かに非常にシンプルでわかりやすい方法になってきている」 ということを実感した。
大きく変わったところは
感染の問題や、法的責任(我々一般市民が「善意による応急処置をすること」に対しては、法的な責任は問われず、AED操作についても、「継続的あるいは反復的」に使用する立場でなければ、医師法違反も問われない)についても、テキストにきちっとわかりやすく記載されている。
- 胸骨圧迫(心臓マッサージ)の意義が強調されたこと
- 「頸動脈に触れて、体循環の有無を確認すること」 は省略していいこと
- 「人工呼吸(マウス・トゥー・マウス)を入れなくても蘇生効果に大きな影響はない」 とするAHAガイドラインに沿って、特に吐瀉物や血液等で感染のリスクが高い場合は、人工呼吸を省略し、胸骨圧迫のみを行う 「ハンズオンリーCPR」 の推奨。
- 「胸骨圧迫と人工呼吸」の割合が、1セット 15対2から、30対2 に変更されたこと
- AEDのパッドが胸に貼られている状態で、AEDは2分間隔でECG(心電図)解析が入るので、この120秒(2分)の間に、30対2 のセットを 5セット のペースで行う。
- 救急隊が到着したら、AED作動回数を伝えること
感染の問題や、法的責任(我々一般市民が「善意による応急処置をすること」に対しては、法的な責任は問われず、AED操作についても、「継続的あるいは反復的」に使用する立場でなければ、医師法違反も問われない)についても、テキストにきちっとわかりやすく記載されている。
有意義な3時間は、あっという間に過ぎた。
今回、私が受講した「普通救命講習 Ⅰ」は、3時間で、費用は1,000円です。
各地で実施されているはずなので、是非、受講されるといいと思います。
各地で実施されているはずなので、是非、受講されるといいと思います。
119番要請をして、救急隊が到着するまでの時間は、どんどん延びてきているそうです。
(今回の講習でも、テキストには全国平均6分 と記載されていましたが、説明では 7.7分に延びているそうです)
(今回の講習でも、テキストには全国平均6分 と記載されていましたが、説明では 7.7分に延びているそうです)
交通事情や、救急要請の増加で、追いつかなくなってきているそうです。
横浜でも、全63隊が、隊に戻る暇もないほどの対応になっているそうです。
なので、この7分 で、私たち(バイスタンダー)が出来ること は、
積極的に行うようにするべきだと思います。
積極的に行うようにするべきだと思います。
胸骨圧迫とマウス・トゥー・マウスが初めての方は、7分~8分 継続して蘇生を続けるのは正直、結構しんどいトレーニングになるかも知れません。
インストラクター氏もこのあたりは慣れたもので、なかなか救急隊が到着しない という設定で、AEDのECG自動解析が3回~4回入るように(10分弱)継続させられます。
腕だけでの胸骨圧迫 や、立ち位置が悪い胸骨圧迫 は、すぐに疲れてしまいます。
これは、実際に体験して身体で覚えるのが一番です。
今回の講習、定員20名で欠席が2名、18名のうち、男性は私を含め4名、後は皆女性でした。
決して難しい動作ではありません。
自信を持って救急処置が出来るように、是非一度、申し込んでみてください。
講習内容については、こちらでも別の視点からご報告させていただいています。
ぜひ、ご覧ください。
ぜひ、ご覧ください。
ボクが応急手当普及員(教える方)の資格を取った時からも内容が変化しているようです。救急車が到着する時間はたしか大阪では5分くらいだったと思うのですが、これは延びて当然ですね。タクシー代わりに使う阿呆もおるようですし。
到着までの数分間を適切に対処できる人が一人でも増えることを切に望んでおります。
by ヒロ (2011-11-29 21:45)
ほほぉ~・・・。
色々改訂されていくのですね。確かに以前テレビで見たものと違ってきているところがありました。
まあ・・・救急車が素早く到着できればそれに超した事は無いんでしょうが、そうでない現実を踏まえて、かつ救命措置する側の事も考えての改訂がちゃんと進んでいるというのはいいことだと思います。PDCAがちゃんと回っていると言うことですよね。マスコミでも、このように改訂はいい意味でよくあることだと周知するのがあるべき姿のような気はしますが・・・ネタとしてはインパクトはないんでしょうが・・・重要な情報じゃないかと思います。
by のろ (2011-11-30 04:43)
ヒロさん、おはようございます。
ようやく、CPR知識のバージョンアップ 一部分完了です(汗)。
とてもわかりやすい講習内容、テキストになっていて、しかも今時、これだけの内容のある講習が なんと破格の1,000円でした! これは正直ビックリです。
運転免許更新時の講習と同じように、中途半端なビデオを見せられて、実習も大したことやらない と思っていたのですが、大間違い(笑)
全身人形とトレーニング用AEDは、すべてLaerdal製でした。
彼はもう、何千回(何万回?)も、首をねじ曲げられ、鼻をつままれ、胸骨圧迫とカウンタショックを浴びせられながらも、一言も文句を言わず、講習終了時には、足を折り曲げられてケースにしまわれる・・・(笑)
なんだか、彼もがんばってるなぁ なんて、妙な気持ちになりました(爆)
by hidechan (2011-11-30 10:34)
みっきーさん、おはようございます。
お元気ですか?
お仕事、順調ですか?
私の方は・・・ (笑)
今回の講習、非常に有意義でした。
みっきーさんも、まだ体験されていないのなら、是非一度、近くで受けてみてください。
by hidechan (2011-11-30 10:37)
のろさん、おはようございます。
日本の指針が、AHAのガイドラインを基準につくられているため、こちら側に変更が入ると、国内で精査して、厚労省から新たな指針として出されるんですね。
今回使用したテキストも、平成18年のガイドラインに沿った内容ですが、実習自体は、新しいガイドラインを少しずつ取り入れていました。
横浜市では、平成21年に救急条例によって、公共施設等へのAED設置が義務づけられているので、特に受講者が増えてきているのかも知れません。
スポーツ選手がトレーニング中に亡くなったり、市民マラソンでAEDが活躍した 類のニュースは時々流れますが、肝心なAED講習は、確かに気にしていててもほとんどメディアでは取り上げられないです。
・・・それはさておき、相変わらず激務が続いているようですね。
頂いたコメントのタイムスタンプが「04:43」・・・
体調管理と、運転には、くれぐれも気をつけてくださいね。
by hidechan (2011-11-30 10:48)
確か20年くらい前に心臓マッサージと人工呼吸の講習を受けました
もちろん!AEDなどと言うものは無く
右手と左手を交差させて心臓をグイグイっとマッサージ
人工呼吸もビニールの真ん中にプラスティック製の
マウスピース状のものが付いたもので
それこそケリー君(笑)相手に孤軍奮闘した記憶が蘇りましたぁ
それからずいぶんと変わったのでしょうねぇ
自分の為にも人の為にもこういう講習は受けたいものです
by 大将 (2011-11-30 22:44)
大将さん、ありがとうございます。
基本的な部分は、昔も今も変わらない ということを再認識しましたよ。
むしろ、最近の方法はシンプルでわかりやすい。
AEDが登場したお陰で、シンプルになってきているようです。
難しい制約もどんどん取っ払われて、街中で倒れて心停止している人を見たら、意識があるか無いか 呼吸をしているかしていないか の確認だけ手早くやって、意識が無くて呼吸もしていなくて、心臓も止まってしまっているようだったら、一秒でも早く胸骨圧迫を開始する。
昔に比べると、リズムは結構早いです。
昔は、途中に入れる と習った人工呼吸も無理に入れる必要なし。
心停止直後は、まだ血液中の酸化ヘモグロビンも多いので、人工呼吸を入れなくても、十分酸素はまかなえる。 それよりも血流が止まることの方がリスクが大きいので、とにかく救急隊が来るまで、ひたすら胸骨圧迫を続ける。
圧迫の強さも、手加減しないで良し。
押しすぎて胸骨と肋骨がはずれても、後で直せる。
でも血流が4分以上止まって、脳に障害が出てしまうと、直すことが出来ない。
ただ、胸骨の一番下のとがった部分(剣状突起)を何度も押すと、胃や肝臓を傷つけてしまうので、あまり下は押さない。
両乳頭の真ん中辺を押す。
・・・シンプルですよね。
これも、ケリー君のお陰!!
(今回の彼氏の名前、聞いてくるの忘れました!)
今時、これだけの内容で 1,000円(多分どこも同じだと思うのですが・・・)
是非、チャンスをつくって、講習に参加してみてください。
ケリー君の奮闘に、感動すること間違いなし!!(笑)
by hidechan (2011-12-01 17:46)
こういう技能や知識を身につけている人がいると、心強いですね。
by mistta (2011-12-01 20:03)
misttaさん、ありがとうございます。
AEDの設置ばかりが先行して、私たち一般市民がどう使ったらいいのか のガイダンスが後手後手に回っているようです。
多分 misttaさんが通われているスポーツクラブにも必ず設置されているはず。
横浜では条例で、公共施設への設置が義務づけられています。
私が通っているセントラルも、エントランスの片隅(!)に、これ見よがしに設置されていますが、果たして有事の際にきちっと操作できるスタッフがいるのかいないのか・・・
お時間があるときに、是非 講習会参加されるといいと思います。
学ぶことは、結構多い講習会でした。
by hidechan (2011-12-01 23:13)
たかれろさん、ご訪問&niceありがとうございます。
by hidechan (2011-12-05 10:15)
e-g-gさん、ご訪問&niceありがとうございます。
by hidechan (2011-12-19 14:46)