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私の親父の・・・腫瘍マーカーCEA異常値 「敵らしき」もの・・・見つかる [健康]

3年ほど前から、私の親父、腫瘍マーカーのひとつである「CEA」の検査値が異常値を示しています。

その時の記事 → 私の親父、癌再発か・・・?! 腫瘍マーカーCEA異常値。

CEA の上限「5.0以下」とされる値が、この記事の時には「23.7」・・・
その後 PET/CT 等の精密検査を繰り返すも、敵が見つからない状態が続いていました。

昨年秋頃からは、マーカーCEAの数値は「67.8」と更に上昇し、親父本人も私も、心配する日が続きました。

67代 と かなりの異常値を示すようになり、継続フォローしていただいているNTT関東病院でも緊急検査が続きましたが、今ひとつはっきりしない。

で昨年夏、それまでの「連携診療科」から「消化器内科」にバトンが渡され、再度 今年初めから精密検査が続いていました。

 

消化器内科にバトンが渡されたのは、

  • 肺、胃、肝臓には、画像診断でも異常が見つからない
  • 約20年前、大腸癌の摘出手術の既往歴がある

という理由から。

消化器内科のドクターは鹿児島大学医学部から都立墨東病院を経てこの病院(NTT関東病院)へ、今まさに脂がのってきた! という若手ドクター。
過去の検査データや画像データも丁寧に広範囲に精査してくれていて、なかなか頼りになりそうなドクターなのです。

先月から、再度 下部内視鏡、造影MR を緊急オーダーしていただき検査が続きました。

で、それらの検査データを踏まえ、先週 3月7日に、ムンテラがありました

「今日も息子さんご一緒ですね。 きちっとご説明させていただきますね」

「下部内視鏡の結果、直腸内壁に腫瘤等は見られず、内視鏡で確認できる範囲には悪い部分はありません」
(と、電カル上で内視鏡画像を全て見せていただく。 確かに極めて綺麗だ。)

「それと、今回は造影剤を入れながらMRを撮ったのですが、この検査で異常が見つかりました。」

実はマーカーが異常値を示し始めた頃、造影CTを撮った覚えがあるのです・・・

CTやMRIで造影剤を入れながら撮影する最大の理由は、「異常部位のコントラストを上げること」にあります。
CTもMRIも、骨組織と軟部組織で撮影画像の濃淡が出るのですが、そこに造影剤を入れると、コントラストが強調され、より異常部位がはっきり写ります

CTは回転しながらX線照射して、連続輪切り画像を得るので、その為の造影剤は、
「X線の吸収率を変化させる」もの
が主になります。

MRIはX線照射ではなく、強力磁場で組織画像を得るので、その造影剤は、簡単に言うと
「磁場に引かれやすいもの≒鉄分主体」
の薬剤です。

で、今回の造影MRの画像、かなり鮮明に異常部位が見つかりました。

なんと、以前 直腸癌を切除したあたり・・・SUPER LOW と言われる、肛門から少し上がったあたりに、かなり大きな腫瘤が鮮明に写っています。
画面上のスケールで見ると、縦横 約3センチくらい・・・直腸部を圧迫しているように見えます。

「見えますね・・・ここに腫瘤が写っています。 直腸内壁には浸潤していないから、内視鏡画像所見では異常なし。」

「・・・先生、これのバイオプシーは出来ないのですか?」
「・・・先ほどの内視鏡画像で、例えば腸管内に腫瘤が突出していればバイオプシーはできたのですが、腸管内には出てきていない。 今回は場所が場所なので、細胞診をしようと思うと、開腹するしかない。 腹腔鏡も入らない。 ・・・非常に厄介な場所なんです・・・」

「オペで摘出は・・・どうなのですか?」
「・・・開腹手術は可能なのですが、オペ後はどうしてもストマ(人工肛門)の設置が必要になるんです。 今のお父さんの年齢を考えると、まだ悪さを始めていないこの腫瘤を取って、その後ストマでの生活になるリスクを考えると・・・」

大腸癌の摘出手術の時、半年ほどストマを付けていた時期があります。
その後、抜去できて普通に生活できるようになったのですが、これはメンテが大変です。
肛門から弁を排出するのは、自分の意識でコントロールできますが、ストマはコントロールできない。
きちっと交換しないと、感染やにおいの原因にもなり、とにかくメンテナンスに気を遣います。

「・・・で、実はお父さんの検査履歴をずっとさかのぼって確認したのですが、3年前、造影CTを撮ったデータがあって、そこにも腫瘤の疑いあり のアノテーションが付いているんです。」
・・・と、その時のCT画像を見せていただく。

実は親父も私も、その時のCT画像を見るのは初めてだった。
確かに画像を見ると、今回と同じ部位に異常が写っている。
・・・何でこの画像データ・・・見ていなかったんだろう・・・??

「・・・私たち、このデータを見るのは初めてなのですが・・・ ということは、マーカーが異常値を示すようになった頃とリンクするんですね・・・」

「・・・データの説明、されていませんか・・・??!! その通りで、身体の他の部位には異常はなく、マーカー値上昇は多分、この影響だと思われるんですね。」

「で見ていただきたいのは、3年前のこの大きさと、今回の大きさと形・・・ 殆ど変わっていない。 悪性ならば、もっと暴れているはずなんです。 だから、バイオプシーをしていないので断定は出来ませんが、仮に悪性だとしても、まだおとなしい。 なので、この部位を中心にして、3ヶ月程度ずつの経過観察をしたほうがいいのではないか・・・と思います」

「・・・先生、CEAのマーカーって、悪性腫瘍再発でなくても こんな異常値を示すことはあるんですか・・・」
「・・・難しいところなんですが・・・ CEA上昇=悪性腫瘍 とは 100%は言えないんですよ・・・」

ということで、投薬も処置も特になし、今後も継続して、画像診断とマーカーチェックを定期的にしつつ、変化が現れた時点で対応を・・・という結果になりました。

なんとも・・・はがゆく、ドクターも・・・同じようにはがゆいムンテラでしたが・・・
これからの親父のQOLを考えたら、今のまま「仲良く!」していくのがベストなのかなぁ・・・と


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のろ

お久しぶりです。
hidechanさん、冷静に説明を受けられていたようで感心してしまいました。やはり医学関係のお仕事をしていて知識も多いためなんでしょうか・・・。
それにしても・・・前回の結果が野放しになっていたのは、私ならばその時点で頭に血が上って話を聞けない状況になってしまうような気がします。(;・∀・)
幸か不幸か微妙なところですが、前回の画像と今回の画像と比較できて、腫瘍の大きさに余り変化が無いというのは、救いでもあるのでしょうか・・・。
by のろ (2014-03-10 16:47) 

大将

戦いは敵をよく知ることからは定石ですよね
とりあえずは第一回戦はお父さんの勝利と思って良いのかな?
病は気からと書いて病気
お父様にも気持ちで負けずに勝利を重ねて行って欲しいものですね
なにごとも気持ちって大切ですよね
そして気持ちを高く持つには
やはり家族は頼りなると思います
by 大将 (2014-03-11 20:37) 

hidechan

のろさん…こちらこそまたまたご無沙汰です…(汗)
特にムンテラの時は、一言漏らさずにきちっと聞いて、おかしいところやよく分からなかったことは、その場で聞くようにしています。

一方的に所見の説明をサッとして、じゃあ次回は…っていう医師だったら、間違いなく私は反発しちゃいます。

今や医師も「サービス業」だと思うのです。
患者や家族に嫌われたら、もうその病院には居られない…
ようやく、そんな風土が…理解されてきているような気がしています。

3年前の画像データ、手元の記録を見ても聞いていないんです。
マーカーが異常値になった ということだけ。

ムンテラ終わってから会計待ちの時に、私が親父に「仮に3年前に今の部位に腫瘤がある って分かっていたら、オペしてた?」と聞いたら、「いいか悪いかわからない段階だったら、そんなしんどい事はしていないと思う」と。
…親父らしい…! と思いました。
by hidechan (2014-03-13 01:32) 

hidechan

大将さん、ありがとうございます。
…結果的に…初戦は親父の1勝 ということ…ですね(笑)

うちの親父は、常に前向きで、特に病気は白黒ハッキリ付けたい方なので、今回も とりあえず敵が見つかったから、コンニャロメ!! って前向きに戦っていくと思います。

親父は、まだまだやりたいことが山ほどあるのです。
今年秋には、今の低層5階建の4階から、高層エレベータ付きの部屋に引っ越すことがつい先週 決まったのです。
同じ団地内だから、住み慣れた場所を離れるわけではなく、今の親父に必要なのは、4階まで階段で痛い膝をいたわりながら上がるのではなく、エレベータで自分の家まで上がれれば、他は全く不自由がないのです。
そんな、念願の楽しみを目前にして、悪玉に負ける訳にはいかない(笑)
なので、病には…勝てると思います(笑)
by hidechan (2014-03-13 01:39) 

mistta

お父様が病に勝つことを祈ります。
そして、やりたいことがたくさんあり、そのために前向きに
闘うお父様を尊敬します。
by mistta (2014-03-22 23:37) 

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