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【今まで経験した仕事のこと】-1- [健康]

相変わらず、フラッシュバックが続いていますが、敢えて、これまで経験してきた仕事のことを、わかりやすく書いていくことにします。

今回は その1 今フラッシュバックに悩んでいる会社でやってきた仕事について説明をします。 やっていること自体は、とても社会の役に立つ内容だと思います。


病院で、レントゲン写真を撮りますね。 あの大きな袋に入ったフィルムを、再度診療科に持って行くと、ドクターはおもむろにそれらの写真を、壁に取り付けてあるライトボックス(「シャーカステン」と呼びます)のような物にかけて見ますね。

・・・で、症状を説明しながら、カルテに記載し、処方箋に投薬を書いて、「じゃ、また1週間後に来てください」って感じで終わりますよね。

最近よく耳にするようになった言葉に、「電子カルテ」というのがあります。 これは、上記のような場合でも、診察室においてあるPC端末に、その患者さんの既往歴や投薬履歴、診断が表示されて、「紙」のカルテは使わずに、電子化されたカルテのことを指しています。 処方箋も、PC上の処方箋画面に必要な薬を記載すると、院内処方の場合は院内薬局にある画面で見られて、院外処方の場合は、紙の処方箋として会計時に渡されます。 この会計も、電子カルテの場合は、医事課にも端末があるので、診察が終わったら、もうすぐに会計ができあがってしまうのです。

電子カルテの端末は、外来、薬局、医事課、会計以外に、放射線科や、病棟のナースセンター等にも置かれているので、すべて、紙を介さずにその患者さんの情報を共有できるのです。

ところで、紙のカルテの便利なところは、たとえば血液検査や尿検査のレシートのような検査結果の紙をのり付けして貼ればいいところです。 簡単だし、すぐ見られますよね。 

始めに書いた、レントゲンの写真はどうなっているかというと、撮影した日付・患者NO・フィルムNO等をカルテに記載して、フィルムが必要なときには、看護婦さんに、「この患者さんのいついつのこの写真を持ってきて」とメモを渡し、看護婦さんはそれを持って放射線科に走っていき、放射線科でメモを渡して探してもらい、放射線科はフィルム管理もしているので、「○月△日 ×科に貸出」 という記載を残してフィルムを貸し出します。 戻ってきたら、同様に「○月△日 ×科より返却」として一連の流れが完結するのです。

実際には、先の検査結果の数値は、電子カルテに自動取り込みできるようになっているので、いちいち手入力の必要もないしそのミスもなくなるのです。 ところが放射線科のフィルムは、どうしようもないですよね。

私がいた会社は、この放射線科のフィルムを電子化して、サーバ管理できるようにする会社でした。

いま、電子カルテ同様、病院で発生する「医用画像(レントゲン写真や、エコー写真、内視鏡写真、眼底写真、病理写真・・・等々)」も、電子化してファイリングし、電子カルテと同期して動かすことが急ピッチで進んでいます。

こうすることで、先の流れで言うと、まず再来受付でカードを再来機に入れると、今日、予約していた患者さんが来院したことがわかり、診療科の受付に行くと、割と早く受診することができるようになります。 これまでは、今日受診予定の患者さんの膨大なカルテを看護婦さんが山積みしていましたが、主治医の机にあるPC端末に、患者さんのIDを入力すると、これまでの経緯がすべてわかり、レントゲン写真の確認が必要になっても、「画像」とある画面上のボタンを押すと、放射線科の画像サーバから瞬時に検索・呼び出されて、患者さんが放射線科から戻ってくる前に、もう見ることができるようになります。 もちろん、患者さんも、あの大きくて思いフィルムをいちいち持って外来に帰ってくる必要もなくなります。

病棟でも同様、入院患者さんの写真が必要になったら、ナースステーションの電子カルテ端末に患者IDを入力すれば、瞬時に写真が画面表示されます。

・・・こんな事をしていました。 難しいのは、電子カルテもたくさんのメーカーがあるし、レントゲン撮影機やCT、MRIや内視鏡も色々なメーカがあるので、それぞれのメーカーの「くせ」をいかにうまく吸収するか になってきます。 私がいた会社は、その辺のエキスパートが多くいたので、逆に得意としてました。

医用画像を一度電子化してファイリングすると、色々なメリットが出てきます。 たとえば医療過疎地のようなところで、写真だけは撮れるが判読することができない 様な場合でも、中核病院に画像を転送すれば、そこの読影医が判読して、結果を即時に返すようなこともできます。 あるいは、かかりつけ医から紹介されて中核病院で検査を受けたような場合でも、電子化されていればCDやDVDに検査画像を焼いて持ち帰ってもらうこともできます。 さらにかかりつけ医もPCを持っていれば、オンラインで見ることも可能になってきます。

こんな、社会にとても貢献できる仕事内容だったのですが、肝心な社内組織がキチッとできていなかったんですね・・・・  これも、本末転倒。

また、他の項目もわかりやすくupしていきます。


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のろ

う~ん。
何だかとても複雑そうな内容。個々のメーカーのクセ、機械のクセ、全体にシステム化するところの複雑さ。色々守備範囲が広くなりそうですね。
以前の記事では、ベンチャー企業で、そこの営業をされていたという事でしたっけ・・・。
社内組織がキチッと出来てなかったというのは、急成長中の会社の中では、あってもおかしくないような気もしますね・・・。その中での被害にあったと言う事になるんでしょうかね・・・?。
by のろ (2008-02-01 12:37) 

hidechan

仕事の内容自体は、私自身も本心から賛同できるものでした。 「被害にあった」と言えばそうなるのかもしれませんが、ベンチャーであるが故に、どこのメーカーともつなげる力と自信があったんですね。 社員も皆若者だけど、本当に頼りになる若者が多かったのも事実です。 ただ、急成長せざるを得なかったが故に、よくある話ですが、私のような中堅社員に、色々な部署の責任が廻ってくるんですね。 私も、最後は【東京支店支店長 兼 営業本部販売促進部部長 兼 関東・甲信越ブロック長】の肩書きで、東京支店は営業私含め3人 販売推進部は私含め3人 関東・甲信越ブロック=東京支店 ・・・と言うひどい有様でした。 これでは、トップの思考が末端まで伝わらなくなりますよね。 体ばかり急にでかくなったけど、末梢神経網ができあがるのが追いつかない っていう感じでしょうか。
by hidechan (2008-02-01 13:12) 

ぐみ

うう〜ん。なるほど、私が地域の大きな総合病院に入院したときの事を思い出しました。患者はそのように管理されていたのですね。凄いシステムだー!
社会的にも意義あるお仕事だけに、hidechan さんのご苦労の一端が垣間見る事が出来ました。どれだけしんどい思いをなさった事でしょう・・・。
by ぐみ (2008-02-01 13:31) 

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